top of page

書簡 その146 きらず

言わずと知れた「おから」の事だ。僕の住んでいる処には、毎週火曜と木曜に、府中市の豆腐屋さんがラッパを吹いて回ってくる。

謹厳実直な親父は、何丁も買おうとする客に「ウチの豆腐は昔ながらの手作りで防腐剤を使っていないので長持ちはしないので

たくさん買わないで下さい」などと言う。そんなところが好きで親しくしているのだが、ある日のこと「おから茶って知ってますか?」と聞かれた。

「話には聞いています」と答えるとうちの田舎(新潟)では、腸の油を落とすといって昔から飲んでいるが香ばしくておいしいですよ、と言う。

作り方は、水分が飛ぶまで空煎りするだけ。後はお茶と同じように飲めば良いそうだ。

ただし、煎るのに時間がかかるし大変で、今はあまり作る人がいなくなったとのこと。

それでも身体に良くて美味と聞けば、見過ごしにはできない。おからはタダだと、ごっぞり持って来てくれた物を鉄鍋で煎る。

量が多かったのか、コンガリ色付いてサラサラになるまで小一時間。付きっ切りで掻き回して手首が痛くなる。なるほど、こいつは大変だ。

早速、お茶を入れる要領で出して飲んでみると、味わいのある旨さだ。

続ければ体調によく、スリムになれるなら、一石三鳥、せっかく作ったんだし、続けてみよう。

閲覧数:4回0件のコメント

最新記事

すべて表示

書簡 その160 でべら

瀬戸内名物で、小さなカレエをカラカラに干した物で、 槌で骨を砕いてから焼いて食べると独特の風味で、 スルメの様に噛めば噛むほど旨味が増してくる、たまらない一品。 僕が新国劇で辰巳先生の書生をしていた時だから40数年前に尾道で食べて以来の好物だが、...

書簡 その159 寒の入り

今日から節分までの間が、寒の内(寒中)。最も寒いといわれる大寒は15日後。今年の寒さはどうなってるんですかねぇ。 暖冬が続いて、地球温暖化などと言われ、暖かい冬に馴れた身には染みわたる冷気です。(年のせいかも) それでも子供の頃、校庭の水溜りが凍って、そこでスケート遊びをし...

書簡 その158 あけましておめでとうございます

私の勝手なつぶやきを、毎日、何十人もの方々に観て頂いていると思うと、力が入ります。 今年もいろんな事に興味を持って、野次馬精神を維持。自分が楽しみながら綴り続けます。 皆様の情報も、掲示板の方に書き込み、よろしくお願い申し上げます。質問も歓迎です。

Comments


bottom of page